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基礎的なことこそ、簡単な例が必要だと思うのです。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

Fourier変換の符号や係数の気持ち。

自分で毎回忘れるので、まとめておく。Fourier変換の符号や係数は、変換と逆変換とで対になっていれば良いため(語弊があるが)不定性があり、分野によって異なる(気がしている)。一応、自分ルールとして、 位置および時間を基準とし、波数もしくは(角)…

実空間多重散乱からKKR法への接続。

あるセル内の散乱によるセルT行列を と置くと、全てのサイトによる散乱Green関数 は次のように書ける。 ここで、 は自由散乱状態におけるGreen関数である。また、セルに属するサイトをという風に表した。セルT行列 はサイトT行列 を用いて次のように書ける。…

T行列のサイトT行列展開とセルT行列展開。

T行列は元々サイトポテンシャルの展開で以下の様に定義されている。 しかし、「違うサイトへの伝搬」と「同じサイト内での多重散乱」が混在しており、実際の計算には非常に不便である。 そこで、同じサイトのポテンシャル散乱を繰り込んだサイトT行列を定義…

python で Lebedev quadrature を使う。

注意:情報を更新しました。 koideforest.hatenadiary.com注意:以下の内容は古いので、テストコードはそのままでは通りません。 以前にLebedev求積法について紹介した。 koideforest.hatenadiary.com最近ではpythonでもLebedev求積法が使えるmoduleがあるら…

定数ポテンシャルを与える球対称電子密度について。

Poisson方程式の解は、 と書ける(原子単位系)。多重極子展開および角運動量展開を利用すると、 ここで、元々 の時、 が半径まで値を持つ場合において、その内側で が定数になる の形を求めることを試みる。 定数であるから、微分するとポテンシャルはゼロ…

化学ポテンシャルの温度依存性。

前回、Sommerfeld展開についてまとめた。 koideforest.hatenadiary.com 今回は、(状態密度)として適用し、化学ポテンシャルの温度依存性について調べる。 ここで、 とすると、Tayler展開を用いて次のように書ける。 ここで、自由電子の状態密度が であるた…

Sommerfeld展開。

Sommerfeld展開は、Fermi分布関数 が掛かった関数の積分値に関する展開式で、以下のように表される。 室温程度であれば、(が十分滑らかな関数である限り) 第二項までの打ち切りが良い近似として成り立つことが知られている。 この展開を導出してみることにす…

OPW(直交化平面波法)

そもそもの大前提として、系が周期性を持ち、ハミルトニアンが(周期性を保つ)並進操作に対して不変であるとする。 平面波で基底を展開すると、強く局在したcore状態との直交性を記述しようとするために高い波数が必要になってしまい、実際に計算するにはと…

力学的相似(ビリアル定理)。

(系の)ビリアルとは以下の量のことを呼ぶ(らしい)。 古典(質点)力学においては、変数は時間であるため、これは時間平均量として解釈出来る。 ビリアル定理とは、 ポテンシャルエネルギーが座標の同次関数 系の運動が有限領域内に限られている 場合に成…

力学的相似。

ランダウ=リフシッツ(力学)に載っていた問題。一般座標と時間と質量をスケール変換することを考える。 このスケール変換に対して、ラグランジュ方程式が不変に保たれる条件を考える。速度等の普遍的な量は以下のスケール変換を受ける。 ポテンシャルに関し…