前回、Green関数を使って古典力学の基礎問題を解いた。
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今回は古典単振動の軌跡をGreen関数を使って求める。
自由落下の時は、非斉次項が定数だったが、単振動では求めたい関数自身が含まれているため、固有値問題のような形になっている。
そのため、量子力学での摂動展開のような形式で解くため、Green関数のイメージを掴むのにとても良いと思う。
単振動の方程式は以下の通り。
答えが分かっているので、安心して問題を解き進められる。
Green関数は、境界条件から、自由落下の時と同様のものを使えば良いことがわかる。
よって、形式的な解は、
注目するべきは、解くべき が積分の中で再登場している点である。
量子力学で言えば、リップマン・シュウィンガー方程式と同様の形をしている。
これを解くために、 に右辺をまるごとそのまま再代入する。
代入を繰り返すと、無限級数が得られる。
ここで、右辺第二項を計算してみると、
よって、少なくともの二次以上になる。
境界条件はで与えられるので、積分を含む項はで消えてしまい、の決定に寄与しないことがわかる。
これにより、に含まれる係数が求まり、は時間に依存しないことがわかる。
これらの結果の整理すると、
したがって、問題はGreen関数の積の積分ということになる。
いくつか計算してみる。
したがって、以下のような一般化が予想できる。
よって、 と求めることが出来た。