原点を中心とした円の軌跡は以下のように記述出来る。
原点周りの円周上の運動を考える。そのためは定数で時間変化しないとし、角度の時間微分を角速度として定義する。(円運動を「角度のみが変化する運動」と言い換えても良いだろう。)
運動方程式の用途として、以下の二つが考えらえる。
- 力 → 軌跡()
- 軌跡()→ 力
通常は 1. のプロセスについて使われることが多い(「力がわかっていて、その場合の軌跡を求めよ」的な)。
ここでは 2. のプロセスを辿り、円運動を起こすために必要な力について考える。
まずは軌跡を時間微分する。
ここで、との間の角度がどうなっているかを調べるために、内積を取ると、
したがって、とは直交している。
もう少し具体的に言えば、は円弧上の点における円に対する接線方向を表している。
また、角度変化においてが円弧の長さを表すから、は円弧上で軌跡が動く速さを表している。
したがって、運動方程式は
と表せる。
ここから、円運動をさせるためには、接線方向の力と、原点方向の力(求心力)が必要なことがわかる。
特別な場合として、角速度が一定(、 )な等速円運動を考える。
この時、であるから、「求心力のみが働く時、等速円運動が起こる」と言える。
個人的には、求心力の大きさがいつも覚えられなくて困っていたが、
と思えば、いくらか頭に残りそうな気がしている。