前回、ラグランジュアンからハミルトニアン、リウビリアンまでの流れをまとめた。
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今回は、具体的な問題として、摩擦のある直線運動を扱う。
普通に解くと、
天下り的だが、ニュートン方程式の解を満足するようにラグランジュアンを構築する。
構築したラグランジュアンが、元のニュートン方程式を再現することが確認できた。
- リウビリアン
リウビル方程式から軌跡を復元する。
以下の偏微分方程式を考える。
一階の偏微分方程式は以下の方法で解ける。
自然科学のための数学2014年度第29講
以下の関数は、対象の偏微分方程式を満足する。
このを引数とする任意の関数も偏微分方程式を満足する。
よって、となるが位相空間上での運動の軌跡に対応する。
よって、摩擦項に由来する時間依存性が入ったハミルトニアンの場合でも、リウビル方程式は元々のニュートン方程式がもたらす運動の軌跡を再現することがわかった。