nano_exit

基礎的なことこそ、簡単な例が必要だと思うのです。

軸対称な物体の体積。


\displaystyle
V = \int^{z_u}_{z_l} dz' \, \int^{h(z')}_0 dr \, r \int^{2\pi}_0 d\theta 
\\
\displaystyle
\qquad
  =  \int^{z_u}_{z_l} dz' \, \int^{h(z')}_0 dr \, 2 \pi r
\\
\displaystyle
\qquad
  =  \int^{z_u}_{z_l} dz' \, \pi [ h(z') ]^2
CTスキャンのように、断面図を z_lから z_uまで足し合わせていくイメージである。
軸対称なため、断面図は半径 h(z')の円である。

球体の場合、 h(z') = \sqrt{ z^2 - z'^2 } \quad ( 0 \le z' \le z ) \quad ( \because z'^2 + h^2 = z^2 ) であるから、

\displaystyle
V =  2 \int^{z}_{0} dz' \, \pi ( z^2 - z'^2 )
\\
\displaystyle
\qquad
  =  2 \pi \left( z^3 - \frac{ 1 }{ 3 } z^3 \right)
  =  2 \pi \frac{ 2 }{ 3 } z^3
  =   \frac{ 4 \pi }{ 3 } z^3
となり、よく知っている球の体積が得られた。