を原点から測った距離とし、原点から見て球対称な関数を
とする。
原点から見て位置にあるサイト
があるとする。
サイトを原点に取り直した任意の位置ベクトルを
と定義する。
やりたいことは、をサイト
から見ると球対称ではないので、サイト
から見たときの球対称成分
を作りたいということである。
それはすなわちサイト上で球平均することに対応する。
、もしくは
(こっちの方が直観的かも)であるから、
球対称であるから、を
軸上に取っても結果は変わらない。
この時、は方位角に依存しないから、
ここで、は
と
の成す角である。
マイナスが気になるかも知れないが、最終的にはその動径成分ののみを使うので、符号はあまり重要でない。
であることに注意すると、
よって、
の関数として
を求めたいので、ここでの扱いは言わばパラメータのように外から与えられるものであり、積分変数ではないため積分の外に出せる。
例として、クーロンポテンシャルを考えると、
となり、違うサイトから見ると定数ポテンシャルとして与えられることになる。
したがって、点電荷が一次元に正負(絶対値は同じ大きさ)で交互に等間隔
で無限に並んでいて、ある点電荷に働くトータルの静電ポテンシャルは、球平均すれば
と求めることが出来る。
ただ、これはのマクローリン展開、つまり
に対して速く収束する展開に、
を代入して得られたものを使用しているわけだから、本当に点電荷がほぼ無限に並んでいないと(ほぼ無限に展開しないと)値の一致は悪いと思われる。クーロンポテンシャルの収束が遅いのがよく分かる。