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基礎的なことこそ、簡単な例が必要だと思うのです。

「夢を叶えるためには、どれくらい頑張るべきか」を確率的に考察。

前回、諦める確率を考えた下で、最終的に欲しい結果が得られる確率について考察した。
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今回は、逆に「8,9割の確率で目的を達成するためには、どれくらい粘り強くあるべきか?」を考えたい。
一回の試行で欲しい事象が得られる確率 p、余事象が得られる確率 p^c = 1 - pおよび余事象が出ても試行を続ける確率 p_cとすると、最終的に欲しい事象が得られる確率 P

\displaystyle
P( p_c ) = p \frac{ 1 }{ 1 - p_c p^c }

今回は、 P = 0.8 \, (or 0.9)に固定した時の、 p_c( p )を調べる。
したがって、

\displaystyle
1 - p_c p^c = p / P
\\
\displaystyle
p_c p^c = 1 - p /P
\\
\displaystyle
\therefore
p_c = \frac{ 1 - p /P }{ p^c } = \frac{ P - p }{ P p^c } = \frac{ P - p }{ P - P p}
f:id:koideforest:20190421202427p:plain
元々 p = 0.8, 0.9のような確率の高い事象に関しては、あまり粘り強さは必要ない( p_c \approx 0)が、コイントスの様な p=0.5の事象ですら、 p_c = 0.8, 0.9程度の諦めの悪さが必要ということになる。

値そのものは「そんなもんか」という感じがするが、これが精神論とかではなくキチンと関数として明確に与えられるという事実そのものが「数学ってスゲェな」と思わせるものを秘めていると思う。