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基礎的なことこそ、簡単な例が必要だと思うのです。

「諦める癖があると夢は叶わない」をコインとサイコロで考察。

前回、無限にコインやサイコロを投げれば、欲しい結果は必ず得られることを示した。
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今回は、途中で諦める確率を考慮した時に、どれだけ確率が減るかを試してみる。
諦める確率 p(諦)および続ける確率 p(続) = 1 - p(諦)と定義する。

「表が出るまでコインを投げ続ける」場合、「コインの裏が出て、かつそのまま続行する」同時確率 p(続, 裏) = p(続) p(裏)より

\displaystyle
P = p(表) + p(表) p(続,裏) + p(表) p(続,裏) p(続,裏) + \cdots
\\
\displaystyle
\quad
  = p(表) ( 1 + p(続,裏) + p(続,裏) p(続,裏) + \cdots )
\\
\displaystyle
\quad
  = p(表) \frac{ 1 }{ 1 - p(続,裏) }
\\
\displaystyle
\quad
  = p(表) \frac{ 1 }{ 1 - p(続) p(裏) }
f:id:koideforest:20190421192625p:plain
直ぐに諦める( p(continue) = 0)場合には、一回しかやらないので P = p(表) = 0.5である。
コイントスの場合、8割続けるとすると表が最終的に得られるのも大体8割な感じである。
面白いと思ったのが、 P p(続)は逆数の関係であるから、「普段すぐに諦める人が、いつもよりも『結構』根気強く頑張る」のと「普段から根気強い人が、いつもよりも『もうちょっと』粘る」のとで、得られる確率の増加は一緒ということである。「普段から頑張っていると、プラスアルファの努力の効果が大きい」ことを表している。
もちろん、体感の問題もあるので、「普段頑張ってない人がちょっと粘ったところで無意味」という訳ではないが、結果を出そうとするならば、普段の粘りが重要と言えそうだ。

サイコロの場合も同様にすると、

\displaystyle
P = p(1) \frac{ 1 }{ 1 - p(続) p(2:6) }
f:id:koideforest:20190421195017p:plain
コイントスよりも確率の低いダイスロールの方が、普段の頑張りの重要度が高いことがわかる。

一般化すると、続ける確率 p_c、欲しい事象の確率 pおよびその余事象の確率 p^c = 1 - pとして、

\displaystyle
P( p_c ) = p \frac{ 1 }{ 1 - p_c p^c }
いろいろな pに対するプロットをまとめる。
f:id:koideforest:20190421195645p:plain
 P( 0 ) = pである。
可能性が低いものほど、叶えるためには続ける努力が必要なことがわかる。