※2019/12/09 修正
位置表示での対角項は、後で行うフーリエ変換(級数)しても対角的なので、省略する。
電子の移動のみをハミルトニアンで扱うと、
これを、最近接のみに制限(近似)する。
を最近接のペアを表すとすれば、
ここまでは系に依らない(この項だけを扱うのが正当化されるかどうかはもちろん系によるが、それはまた次元の違う近似の話である)。
ここで一次元格子に制限すると、と具体化される。正直、ここまで具体化しないと全然良くわからん。
注意として、
であるため、逆方向への飛び移りはエルミート共役に対応することがわかる。
したがって、 は逆方向の飛び移りだから、
これを対角化したいというのが人間の性というものである。
位置基底が固有状態 => 局在(動かない)
運動量基底が固有状態 => 非局在(動く)
という発想の元、フーリエ変換(級数)すると、
変換の変換が元に戻るか確かめると、
ここで、
を使用。
iの和の場合は、
細かい話は省略。
この変換により、例えば上の一次元話でi+1からiへの移動の項を考えると、
は隣のサイトの距離である。今、一次元の格子だから格子定数と言って良い。
がサイト間の相対座標にしか依らないとすると、で和が取れるから、
となり、kに対して対角的になる。つまり、動くものは運動量の固有状態になり、隣のサイトに行った分、位相がずれる。
ただし、無限小変位に対して不変ではないため、運動量は離散的であり、結晶運動量と呼ばれる。
結局、
よって、対角化が完了。
が絶対座標に依存したら並進対称性がないわけで、それはバンドにならんことがわかります。