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基礎的なことこそ、簡単な例が必要だと思うのです。

量子力学

ストークスの定理の最も簡単な例

xy平面内でのみ回転している、大きさ1の回転を考える。 つまり、 ここから元のベクトルを復元すると、ただし、微分でしか定義されていないので、一意には決まらずに任意性が残る。 例えば以下のようなものも可能である。今回は上のものを考える。これをgnupl…

条件反射シリーズ:ガンマ関数

とが一緒に入っている積分: ガンマ関数に持って行けないか、疑ってみましょう。ちなみにガンマ関数の定義は、 の指数がだったかだったかややこしいし、の肩がプラスだったかマイナスだったか忘れるけど、とにかくとの組み合わせ => と思っておけば見通しは…

周期的境界条件の位相の和の関係

前回、Tight-Bindingで使った位相の和の関係についてまとめておく。 koideforest.hatenadiary.com これらを証明する。簡単のため、格子定数の一次元格子を考える。 格子点個を含む範囲(今の場合は長さと表現できる。2,3次元では箱とよく呼ばれる)を設定し…

第二量子化でTight-Binding

※2019/12/09 修正 位置表示での対角項は、後で行うフーリエ変換(級数)しても対角的なので、省略する。 電子の移動のみをハミルトニアンで扱うと、これを、最近接のみに制限(近似)する。 を最近接のペアを表すとすれば、ここまでは系に依らない(この項だ…

初等的な縮退の話

サクライの章末問題に載っててフムフムとなった縮退の話。演算子が互いに交換せず()、かつそれぞれがハミルトニアンと同時固有状態を作るとする。 このときに、一般に縮退が存在することが証明出来る。これを真っ向から挑む場合に、必要十分であることを言う…

二次元ハミルトニアンとパウリ行列

の固有値を求める問題をパウリ行列使って解く方法が割と楽しい(サクライでは章末問題になっている)。 これを行列で書くと、ただし、の単位ベクトルである。 せっかくなので、パウリ行列をスピン演算子に直してあげれば、よりで、変形して何なんだという話…

ハミルトニアンの行列表示

J.J. Sakuraiのゼミをしていたとき、ハミルトニアンの行列表示について議論になった。Diracのbraketを用いた表示で書けば、となる。 Sakuraiだと、イコールではないことを強調して一応を用いてはいるものの、結構ポッと出な感もあるし、何よりもの中のは外の…