xy平面内でのみ回転している、大きさ1の回転を考える。
つまり、
ここから元のベクトルを復元すると、
ただし、微分でしか定義されていないので、一意には決まらずに任意性が残る。
例えば以下のようなものも可能である。
今回は上のものを考える。これをgnuplotで図示すると、
グルグルとベクトルが渦を巻いているのが良くわかる。
原点から遠ざかるにつれて、そのベクトルの大きさは大きくなる。
実は、「最も簡単な回転しているベクトル」を想像したとき、これの全部のベクトルの大きさが1のver.を思いついたが、それはが1にならずになって原点で発散、外側で減衰していくので、個人的にはちょっとした発見があった。
これを用いてストークスの定理を考察する。
積分範囲を半径1の円に取る。そのため、線積分の方は、単位円の周りにそって一周する形になる。
面積積分の方は、何も考えずに
と求まる。
線積分の方は体積素片を系に合わせて考察する必要があり、ここが読んでるだけではピンと来ないところではある。
単位円一周なので、の極座標に対してをまで動かして積分すればよい。積分変数をに変換するのを忘れないように気を付けると、
という感じで、面積積分と同じになることが確認できた。
ちなみに、rotationを計算したpythonのコードは以下のものを使用。
import numpy as np def a( x, y ): x1 = 0.2 * x y1 = 0.2 * y ax = -0.5 * y1 ay = 0.5 * x1 aa = np.sqrt( ax**2 + ay**2 ) s = '{:f} {:f} {:f} {:f} {:f}\n'.format( x1, y1, ax, ay, aa ) return s f = open( 'simple_rot.dat', 'w') for x in range(6): for y in range(6): if np.sqrt( ( 0.2 * x )**2 + ( 0.2 * y )**2 ) > 1. : continue f.write( a( x, y ) ) f.write( a( -x, y ) ) f.write( a( x, -y ) ) f.write( a( -x, -y ) ) f.close()
gnuplotのコマンドは以下の通り。
set terminal png
set output 'simple_rot.png'
set xr[-1.2:1.2]
set yr[-1.2:1.2]
set palette rgbformulae 31,13,10
pl 'simple_rot.dat' u 1:2:3:4:5 w vector lc palette
unset output