自己エネルギーがずっとわかったようでわからなかったので、二準位系で求めて見た。
ハミルトニアンを次のように定義する。
次に、射影演算子を次のように定義する。
これによって、ハミルトニアンを(機械的に)対角項と非対角項に分けることが出来る。
もしくは、"1"の状態に射影すると思えば、
と書ける。こちらの方が、多準位系への拡張が容易である。
これらを基に、Green関数を次のように定義する。
今の場合、は非摂動Green関数に対応する。
はを用いて次のように展開出来る。
ここで、を射影演算子を用いて分解することを考える。
およびより、
したがって、(既約)自己エネルギーおよびは
と得られる。
今の二準位の場合、具体的には、
と表せる。
から「状態1」に対応する状態密度を求めて見れば、
ピーク位置は結局、
これは、今考えているハミルトニアンの永年方式と同じなので、得られるエネルギーは厳密解と同じものが得られることが分かる。
そのため、自己エネルギーによって、正しくピークのシフトおよび混成による新しいピークの出現が表せている。
これで何となく、自己エネルギーとはどんなもんかがわかった気に成れた(気がする)。