nano_exit

基礎的なことこそ、簡単な例が必要だと思うのです。

結合法則と交換法則が成り立たない簡単な例

加法や乗法は、(それらの群の上では)結合の法則と交換の法則を満たす。


\displaystyle
( a + b ) + c = a + ( b + c )
\\
\displaystyle
a + b = b + a

減法や除法も加法群および乗法群に含まれてしまうため、何かこれらを満たさない別の簡単な例はないかなぁと思っていたら、パッと冪演算を思い付いた。
冪演算を \hat{} で定義すると、


\displaystyle
( a \hat{} b ) \hat{} c = ( a^b )^c = a^{ bc } \neq a \hat{} ( b \hat{} c ) = a^{ b^c }
\\
\displaystyle
a^b \neq b^a

少なくともパッと思い付く実数の範囲では、冪演算は半群すら作らない。
こう考えても(リー群とか色々思うと)指数はなかなか奥が深いもんだなぁと感じる。