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基礎的なことこそ、簡単な例が必要だと思うのです。

ローレンツ変換行列要素における反変・共変の関係

反変ベクトルに対する変換行列 a^{\mu}_{ \,\, \nu }と共変ベクトルに対する変換行列 a_{\mu}^{ \,\, \nu }は、計量テンソルで以下のように結び付けられる。

 \displaystyle
a_{ \mu }^{ \,\, \nu} = g_{\mu \sigma }a^{\sigma}_{ \,\, \rho} g^{\rho \nu}

しかし、やっぱりわかったようなわからないような、という感じに苛まれる。
ここで k,k' = 1,2,3と定義すると、以下のような関係であることがわかる。

 \displaystyle
\begin{align}
a_0^{ \,\, 0} &= a^0_{ \,\, 0} \\
a_k^{ \,\, 0} &= - a^k_{ \,\, 0} \\
a_0^{ \,\, k} &= - a^0_{ \,\, k} \\
a_k^{ \,\, k'} &= a^k_{ \,\, k'} \\
\end{align}

つまり、ローレンツ変換では時間と座標が混ざるが、共変ベクトルの場合には、反変ベクトルに比べてその「時間と座標の混ざり」の部分が逆符号(逆方向とまで言って良いかどうかは自信がないです)になる。
時間から時間、座標から座標の変換は反変と同じ。
これで多少見通しが良くなった気がする。