そもそもの大前提として、系が周期性を持ち、ハミルトニアンが(周期性を保つ)並進操作に対して不変であるとする。
平面波で基底を展開すると、強く局在したcore状態との直交性を記述しようとするために高い波数が必要になってしまい、実際に計算するにはとても不便である。
そのため、予めcore状態と直交させた平面波(OPW)で固有状態を展開することを考える。
が実際にcore状態と直交していることを確認する。
core状態と言っているが、OPWではcore状態が自然軌道の性質を持つことが要求されている(他のサイトの軌道と直交する)点が重要である。
そのため、semi-core状態があると、必要な波数がやはり多くなることが予想される。
ただし、OPW同士は直交していないことに注意。
もちろん、OPWと平面波も直交していない。
(保証があるわけではないが)で真の固有状態を展開出来るとすると、
ここで、core軌道がハミルトニアンの固有状態になっているとすると(周りの影響によってcore軌道のエネルギーが影響を受けないとすると)、
は平面波の展開係数でもあるから、平面波が感じる有効ハミルトニアンはであると解釈出来る。
に比べて、は電子間相互作用が弱くなっているため、結晶中で自由電子に近い振る舞いが発現する理由になっている。