nano_exit

基礎的なことこそ、簡単な例が必要だと思うのです。

平均場近似の心。

演算子、もしくは確率変数を X, Yと置き、それらの期待値(平均値)をそれぞれ \bar X, \bar Yすると、

\displaystyle
X Y = ( X - \bar X ) ( Y - \bar Y ) + X \bar Y + \bar X Y - \bar X \bar Y
という式が成り立つ。
これはまだ厳密である。

ここで、「 X, Yは平均値 \bar X, \bar Yにそれぞれ近いから、「揺らぎ」である X - \bar X \equiv \delta X ,  Y - \bar Y \equiv \delta Yは凄く小さい」と考えるのが平均場近似である。
ポイントは、 (\delta X) (\delta Y)というように微小量の二次になっているため、「二次微小量を落とす」という視点を持つことである。
そうでなければ、 X \bar Y  - \bar X \bar Y = (\delta X) \bar Y という項を残して良い理由が無くなってしまう。
これによって、

\displaystyle
X Y \approx X \bar Y + \bar X Y - \bar X \bar Y
という近似形が求まる。