いつも公式を忘れるので、ここでまとめる。
Campbell-Baker-Hausdorffの公式を帰納法を用いて証明する。
帰納法を使えば、
したがって、一般の次数における微分係数が求まったため、Maclaurin展開より、
Campbell-Baker-Hausdorffの公式を(自由)電子系に応用する。
(電子)ハミルトニアンが第二量子化で次のように定義されているとする。
生成消滅演算子の時間発展は、ハミルトニアンが時間に依存しなければ、一般に以下のように書ける。
これらをCampbell-Baker-Hausdorffの公式を用いて計算すると、
よって、とすれば、
この結果を使って、(ゼロ温度における)greater および lesser 電子Green関数 を求める。
ややこしいが、
- は電子の伝搬を表すが、電子を足せないと困るのでホール数に依存する(ただし の時には、時間発展がホール的になって解釈不能))。
- はホールの伝搬を表すが、ホールが作れないと困るので電子数に依存する(ただし の時には、時間発展が電子的になって解釈不能))。
という風に見ることが出来る。