参考文献:"Nonequilibrium Green's Functions Approach to Inhomogeneous Systems", Karsten Blazer and Michael Bonitz (Springer 2013).
該当箇所:2.1.1 Keldysh Contour
この手のもので自分が最初に詰まってしまうのは、
- ハミルトニアンが時間に依存しているのかどうか
- 時間に依存する場合、時間の異なるハミルトニアンの交換を仮定しているのかどうか
が曖昧な点である。
最終的には、一般化された順序演算子を導入して好き勝手に順番を弄れるようにするから何でも良いのだろうが、導入の部分だけを真面目に考えると、適用範囲が狭過ぎて「これ意味あるの??」と思ってしまった。でも導入だからあまり真面目に書かれていない気がする。
時間におけるグランドカノニカル平均を次の様に定義。
ハットは演算子であることを表す(ハットの位置がズレて見えるのが不満で仕方がない)。
ハミルトニアンが時間に依存するが、の時(時間毎にエネルギーがwell defined)、
最後に、ハミルトニアンが時間に依存しない場合、
ここで、における温度因子を次の様に定義。
ここの取り扱いはとして、ハミルトニアン(もしくは)が時間に依存しないとした時の時間発展演算子に対応させたものになる。
の中のハミルトニアンをに読み替え、ハミルトニアン()が時間に依存しなければ、
これによって、
これはという時間発展を考えましょうということを表している。
でもこれ自身は、ハミルトニアンが時間に依存していない時の話だから、こんな仰々しいことしないで松原先生にお願いすることになると思われる。
多分大事なのは、もっと一般のハミルトニアンの時には、直接こうには書けないけれども、「後で順番整理するからとりあえず好きなように並べていいよ!」として同じような時間経路を組んだらどう計算出来るか、という流れなのだと思う。
まあ時間に依存しなきゃ順番なんて何でも良いから、その時に順序演算子は要らなくて、厳密にその形でかけるようになるのは当たり前と言えば当たり前ですが。。。
Formulationは触ったことありますが、実際に運用したことはないので、参考文献を読み進める次第です。