nano_exit

基礎的なことこそ、簡単な例が必要だと思うのです。

極座標の不思議

いや、大した話ではないが、

 \vec{ r } = x \vec{ e_x } + y \vec{ e_y } + z \vec{ e_z } = r \vec{ e_r }

に違和感を感じた。基底一個で三次元の位置を特定出来ちゃっている訳なので。
頭ではわかっているが、心のどこかで、

 \vec{ r } = r \vec{ e_r } + \theta \vec{ e_{\theta} } + \phi \vec{ e_{\phi} }  (もちろん誤り)

を期待してしまっている自分がまだどこかに潜んでいる気がする。
多分、

 \vec{ r } = r {\rm sin} \theta {\rm cos} \phi \vec{ e_x } + r {\rm sin} \theta {\rm sin} \phi \vec{ e_y } + r {\rm cos} \theta \vec{ e_z }

に慣れ過ぎたのだろうと思う。
でもこれはどっちかというとただの媒介変数標示なのだろうと思う。
極座標と言うからには r, \theta, \phi が基底の空間で、軌跡(時間発展)がこれらの変数(?)に対して与えられるようなものな気がする。
ただ、じゃあそれを (r, \theta, \phi )空間で見て分かり易いか?というと全くの別問題だろう。計算し易いとかはもちろんあるだろうが。

まぁ常に位置ベクトルの向きに \vec{e_r}を向かせるという約束なので、そういうもんであるが、ここにナブラの直交座標から極座標への変換とかが入って来ると話がややこしくなる。
ナブラはそもそも直交座標で定義されたものなので、極座標で定義し直すという気持ちでいると、やっぱり

 \vec{ r } = r \vec{ e_r } + \theta \vec{ e_{\theta} } + \phi \vec{ e_{\phi} }  (もちろん誤り)

的な方向に行ってしまいがちな気がする。
ナブラの極座標への変換は
極座標のラプラシアンの出し方いろいろ
が分かり易かった。
結局 \vec{e_r}( \theta, \phi )というのが、直交座標に慣れていると癖が強く感じる気がする。

この辺の座標変換の究極系が一般相対論かと思うと恐ろしい。。。