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量子力学、固体物理、fortran、python、etc

場とは

最近全然更新していなかったので、砂川先生の理論電磁気の一番最初の節でもまとめてみる。

万有引力でもクーロン力でも何でも良いが、とにかく二つの物体間に働く力を考えたい。

二つの物体の間で直接力が働くとする立場を「遠隔作用」と呼ぶことにする。つまり、物体が一つあるだけでは何も起きませんと言っているのと同じ。
一方で、今日ブラックホールとか重力の説明でよく出てくる、ゴム板に重い球を乗せると球がゴム板に沈む(めりこむ、凹む)のを用いれば、二つの球を接触はしない程度に接近させてゴム板に乗せると引っ付いて一か所に落ち着く。ゴム板が完全に透明で全く見えないとすると、あたかも二つの球は勝手に引っ付いたように見える。つまり、「真空」を媒介に二つの物体が作用し合っているとする立場を「近接作用」と呼ぶことにする。ここで言っている近接とは、己の位置近傍の真空とだけやり取りするという意味である。

で、結局どっちも同じ力を記述出来るんだったらどっちでも良くない?となるが、片方でしか記述できない物理現象が出てくると、もう片方は棄却されざるを得ない。
ではどんな物理現象で差が出るかと言うと、電磁波の発生である。
真空中に荷電粒子を一つだけ置いて(実際にどうやって置くかは知りません)、それを振動させると電磁波が発生します。
荷電粒子一つだけなので、遠隔作用の立場では説明出来ません。
しかし近接作用の立場を取れば、荷電粒子の振動が「真空」に作用しているため、その「真空」の変位の結果が電磁波として現れると考えることが出来ます。
このようにして、近接作用の立場が支持されています。

「真空」と聞くと何もないものというイメージが強く、実際にエーテルというものが空間を満たしていて、その力学的振動が電磁波だという説を検証する時期がありました。
しかし、光速度の不変性が発見されると、その説は棄却され、エーテルはファイ○ルファン○ジーで主に見かけるMPを回復するアイテムという存在になりました(ゼノ○アスでは魔法という概念そのもの)。
結局のところ、「真空」に何かがあるという訳ではなく、「真空」そのものが荷電粒子に作用したりされたりできる「何か」として扱っていくこととなります。(真空の正体については僕はよく知りません。)
真空が実際に何なのかを明らかにしなくても、古典電磁気の範囲では問題なく電磁気現象を予言出来るので、その意味では「真空の正体」は置いておいて「真空の性質」にだけ注目していくと言えると思います。

それで、場とは何か?についてですが、真空が物体によって受けた変位の空間分布を場と呼びます。この分布を絵で書こうとすると、矢印をいっぱい書いて頑張ることになるで、矢印を麦と思えば、物体の周りに麦畑が広がっている感じになります。この麦畑がfieldであり、すなわち場と訳されています。

日本人だと、矢印の群れを何て表現するのかなぁと。ススキ?鍬?稲穂?結局は畑からは抜けられないかな。。。