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散乱理論:罠1

散乱状態の漸近形が

 \displaystyle \phi \rightarrow e^{ikz} + \frac{ f( \theta )}{ r } e^{ i k r }

とあるとき、散乱粒子が単位時間あたり表面要素 dSを通過する確率は、

 \displaystyle v \frac{ |f|^2 }{ r^2 } dS

...ん?入射波はどこ行ったん??
 \frac{ |f|^2 }{ r^2 }って |\phi|^2の確率密度だよね??

とずっとモヤモヤしていたが、ランダウ量子力学の脚注に何か書いてあるのを発見した。

「この議論では、散乱に関する実際の実験ではいつも満たされているように、入射粒子束は(回折効果を避けるために)幅広く、しかも有限のスリットによって仕切られていることを暗に意味している。このような訳で、両項間の干渉は存在しない;絶対値の自乗 |\phi|^2は入射波の存在しない点で取ることができる.」

スッキリしたようなしないような。。。
つまり、 \theta \neq 0であれば、 r \rightarrow \inftyで入射波のないところに取れるから、散乱波だけでOKということか。
でも \theta = 0のときどうするの?と思ってしまう。
こんな散乱理論の初っ端で一般性を落とさないといけないのだろうか?
っていうか、影散乱って散乱波と入射波の干渉で影が出来まっせ!って話だから、干渉を無くせますって言われても何かしっくり来ない。
あれか、中途半端に先を知ってしまったから影散乱とか気にしてしまうのかも知れない。

もう少し様子を見て、ランダウを読んでみることにした。

ちなみに持っているランダウ量子力学は恩師から譲り受けたものなので、いろいろ書き込みがあって面白い。
正直、恩師でも全部は読んでなかったことが判明してちょっと安心したりもしたりしている。

では、より散乱ライフを。