前回、Tight-Bindingで使った位相の和の関係についてまとめておく。
koideforest.hatenadiary.com
これらを証明する。
簡単のため、格子定数の一次元格子を考える。
格子点個を含む範囲
(今の場合は長さと表現できる。2,3次元では箱とよく呼ばれる)を設定し、この
が周期的に繰り返しているとする。ここに割と自分は嵌まった。もともと格子定数
で既に周期的であるが、わざわざそれよりも大きい入れ物で周期性を考えるのである。この
の中で、格子点は
が含まれるとする。
と
が同じ値を取るとするのが周期的境界条件である。
この一次元格子上で平面波が満たすべき条件は、
より、
(ただし、
は整数)となり、(結晶)運動量が定まる。
としない限り、運動量は離散化する。
ここで、この平面波を内で和を取る。
と出来るから、
この級数は、
ここでより、
よって、であり、
のとき
。
のとき
となる。
これをまとめると、
となる。kについても同様に、和の範囲をに制限すると、
また、は整数であるため、
あとは、の和と同様の級数の扱いで求まる。
この導出はよく忘れるので、個人的にやっとまとめられたなぁと感慨深くあります。