nano_exit

基礎的なことこそ、簡単な例が必要だと思うのです。

量子力学

数演算子の波数表示。

数演算子 の波数表示を求める。まず、素直にをフーリエ級数展開で波数表示にしてみる。 にを代入することでを求める。 元に戻るかを確認すると、 の対称性として、が使える。 もしくは以下のようにしても示せる。 特別にのとき、 というように、電子数変化の…

平均場近似の心。

演算子、もしくは確率変数をと置き、それらの期待値(平均値)をそれぞれすると、 という式が成り立つ。 これはまだ厳密である。ここで、「は平均値にそれぞれ近いから、「揺らぎ」である, は凄く小さい」と考えるのが平均場近似である。 ポイントは、という…

オンサイトクーロンの波数表示。

ハバードモデルにあるオンサイトクーロン項の波数表示 を証明する。証明には、以下の関係式が必要である。 これらは以下の記事で扱ったことがある。 koideforest.hatenadiary.com koideforest.hatenadiary.comよって、

時間順序演算子を用いた時間発展演算子の表現。

時間発展演算子は、一般のハミルトニアンに対して次のように表される。 注意として、の順番は勝手に変えてはいけない。 順番を変えて良いのは、同じ時刻の時にのみ限る。 二番目の積分を変形していくが、以下の積分は変数変換をするわけではなく、厳密に同じ…

CoulombポテンシャルのFourier変換(収束因子経由)

以前に、CoulombポテンシャルのFourier変換を、Poisson方程式を経由することで求めた。 koideforest.hatenadiary.com今回は収束因子を導入することによって求める。 と定義すると、 この積分を評価する。と定義し、と置くと、 したがって、

電子ガス模型における電子間相互作用の一次摂動。

電子ガス模型における電子間相互作用の効果を、一次摂動で求める。 ここで、変数変換およびをすると、対称性が良くなる。 半径の球を考える。のとき、の動く範囲はこの球に一致する。 絶対値の中身を具体的に考えると、 これをもとに、で固定したときに許さ…

電子ガスでよく使うパラメータまとめ

電子密度 電子一個が占める球の半径 Bohr半径 Bohr半径で規格化した電子一個分の半径 Fermi波数

Bosonの多電子波動関数

参考文献:Fetter-WaleckaBosonの多電子波動関数は一電子Boson波動関数および展開係数を用いて、一般に以下のように書ける。 上記に対する例を挙げると、 注意として、 占有率表示における規格化条件は、 のうち、"1"の状態に割り振る数を、"2"に割り振る数…

無限級数の部分和による近似。

無限級数を部分和に分解したときに、相対誤差がどのようになるかを考察してみた。 無限級数を以下のように定義する。 この無限級数を次の様に部分和で近似してみる。 この近似の相対誤差は、 更に、で元の無限級数に一致させるために、重み付けして和を取る…

Campbell-Baker-Hausdorffの公式と生成消滅演算子の時間発展。

いつも公式を忘れるので、ここでまとめる。 Campbell-Baker-Hausdorffの公式を帰納法を用いて証明する。 帰納法を使えば、 したがって、一般の次数における微分係数が求まったため、Maclaurin展開より、 Campbell-Baker-Hausdorffの公式を(自由)電子系に応…

三準位系の間接相互作用(プロット)

前回、三準位系について考察した。 koideforest.hatenadiary.com今回は、実際にエネルギー準位が相互作用によってどう変化するかをプロットする。 import numpy as np import sympy as sy from matplotlib import pyplot as plt # eigenvalues e, v12, v23 =…

三準位系における間接相互作用

三準位系で、1と3は相互作用しないが、それぞれ2と相互作用しているときの1と3の関係について知りたい。解きたい行列式。 簡単のため、 更に簡単のため、。 のとき、 となり、中心のは動かない。 二準位だけ考えた場合の分裂幅は、 であることから、三準位で…

励起状態に対する(定常状態)変分法について

「変分で求めた基底エネルギーは、真の基底エネルギーよりも高い」のは良い。しかし、「(定常)変分で求めた励起状態エネルギーは、真の励起状態エネルギーよりも高い」ことの証明は、ネット上でチラホラ見掛けるが、間違っている。励起状態に関しては、何…

背理法をよく考えながら、Hohenberg-Kohnの第一定理を考える。

Hohenberg-Kohnの第一定理は以下の様なものである。 「外場と基底状態電子密度は一対一対応する。」 これは、背理法で証明されることがほとんどだろう。しかし、背理法そのものについて学ぶことは、あまりない気がしたので、ここでまとめる。「命題」を、「…

二準位系での自己エネルギー

自己エネルギーがずっとわかったようでわからなかったので、二準位系で求めて見た。ハミルトニアンを次のように定義する。 次に、射影演算子を次のように定義する。 これによって、ハミルトニアンを(機械的に)対角項と非対角項に分けることが出来る。 もし…

波動関数の節を数える

文字通り、波動関数の節を数える。ndarrayの中で条件を満たす要素数を数える方法。 NumPy配列ndarrayの条件を満たす要素数をカウント | note.nkmk.me import numpy as np x_min, x_max, N = 0, 3*np.pi, 100 x = np.linspace( x_min, x_max, N ) wave = np.c…

光学定理(複素ポテンシャル):複素波数

前回、波数が実数のときの光学定理についてまとめた。 koideforest.hatenadiary.com今回は、より一般的な、波数が複素数のときの光学定理を考察する。波数ベクトルを次のように定義する。 方向ベクトルまで複素数にすると訳が分からなくなる。これより、確率…

光学定理(複素ポテンシャル):実波数

前回、実ポテンシャルに対する光学定理を導いた。 koideforest.hatenadiary.com今回は、複素ポテンシャルだが、波数は実数である時の光学定理を考える。 これは、無限遠方ではポテンシャルの虚部が完全に無くなっている場合に対応する。導出は前回とほぼほぼ…

光学定理(実ポテンシャル):外向波と内向波

実ポテンシャル、つまり非弾性散乱が無い時の光学定理を導く。散乱波を次のように定義する。 はそれぞれ外向波、内向波を表す。球座標に対するは 入射波に対する勾配は、 散乱波に対する勾配は、においてだけ残すと、 したがって、確率流密度は 干渉項を計算…

平面波の球面波展開における漸近形

平面波の角運動量展開(球面波展開) 球Bessel関数よりも球Hankel関数の方が、漸近形を覚え易い。 これらを使うと、 例えば、仮に平面波の複素共役を取った場合、

連続の式

連続の式を導出する。発想として、密度の時間依存性と時間依存のシュレーディンガーを方程式を結び付けることを考える。 ここで、ベクトル解析の関係式から、 したがって、 よって、連続の式は、 ポテンシャルが虚部を含む時()、確率が保存しないことがわ…

水素分子イオンの固有値方程式を行列代数で解くことについて(重なり有り)

前回、重なり積分がゼロの時について考察した。 koideforest.hatenadiary.com今回は、より一般的なの場合について、複数の解法を考える。解きたい行列方程式は、 の固有値方程式を一般化固有値方程式と呼び、の場合を標準固有値方程式と呼ぶ。 つまり、の時…

水素分子イオンの固有値方程式を行列代数で解くことについて(重なり無し)

行列代数を用いて固有値方程式を解くことを、具体的に考えてみる。簡単のため、重なり積分をとして考える。 ハミルトニアン行列はエルミート行列なので、ユニタリー行列を用いて、対角行列に変換することが出来る。 は単位行列である。したがって、 式で単に…

調和振動子のハミルトニアンを生成消滅演算子で表す。

生成消滅演算子の係数がいつも天下りだったので、自分で求めてみることにした。調和振動子のハミルトニアン ちなみに、古典軌道の調和振動子について復習しておくと、 復習終了。ハミルトニアンを平方完成するような演算子を作りたい。 見たところ、 とおい…

水素分子イオンの各種一電子積分(プロット)

前回までに、水素分子イオンの結合・反結合軌道についてまとめた。 koideforest.hatenadiary.com koideforest.hatenadiary.com今回は、各値をプロットしてその挙動を確かめる。 各種積分値 の方がに対する減衰が速いため、より近距離で働くことが分かる。 ハ…

水素分子イオンの各種一電子積分

水素分子イオンの重なり積分、クーロン積分、交換積分を求める。参考にしたPDF https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=7&cad=rja&uact=8&ved=2ahUKEwilj8WMrbvgAhVPBGMBHYacDWMQFjAGegQIAxAC&url=http%3A%2F%2Fwww.geocities.jp%…

Crude adiabatic (Crude-Born-Oppenheimer) 近似

以前にBorn-Oppenheimer近似(BO近似)及び断熱(adiabatic)近似について言及した。 koideforest.hatenadiary.comここでは、またちょっと微妙に違うCrude-BO近似やCrude adiabatic近似を紹介する。前回で肝となっていたのは、パラメータに依存した演算子を定…

透熱的電子基底とBorn-Oppenheimer近似

前回は、断熱的電子基底(電子ハミルトニアンに対して対角)を用いたBorn-Oppenpheimer近似(BO近似)について解説した。 koideforest.hatenadiary.com 今回は、もう少し一般化した透熱的な場合を紹介する。前回、ハミルトニアンを と定義した。ここで、の中…

ポテンシャルのルジャンドル関数展開

「ポテンシャルの角運動量展開」の二次元版だと思って頂いて差し支えない。係数 はルジャンドル関数の直交関係から出て来る。 koideforest.hatenadiary.com上記の式を用いて、まで展開してみる。 import numpy as np from math import radians from scipy.sp…

ボルン・オッペンハイマー近似

Born-Oppenheimer近似の説明で、電子波動関数が原子核の位置に依存する部分の導入に違和感を感じていたので、自分なりにまとめる。ハットは演算子が残っていることを表す。 例えば、電子の添え字をとし、電子の位置をとすると、 のように、位置表示(位置を…