- 電子密度
- 電子一個が占める球の半径
- Bohr半径
- Bohr半径で規格化した電子一個分の半径
- Fermi波数
参考文献:Fetter-Walecka
Bosonの多電子波動関数は一電子Boson波動関数および展開係数を用いて、一般に以下のように書ける。
上記に対する例を挙げると、
注意として、
占有率表示における規格化条件は、
のうち、"1"の状態に割り振る数を、"2"に割り振る数をと分けていったときの組み合わせの数がであることに注意。
これは、前回の記事において、、としたものに対応する。
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したがって、
は、規格直交条件を満たしている。逆に言えば、ただの一粒子波動関数の積の和は規格化されていない。
これにより、Fermionの多体波動間数と比較して、の分だけ規格化定数が変更される。
個の要素(例えば番号の振られたボール)のうち個を取り出して、それを個のグループ(例えば番号の振られた筒)に分けたときに、各グループ内の要素の個数がとなる組み合わせの数は、
ただし
個の要素(例えば番号の振られたボール)から個を取り出して並べる順列は、
で与えられる。
この順列において、前から個の要素をグループ1に入れ、その後ろ個をグループ2に入れる。
も同様のグループ分けを行うことで、全ての要素のグループ分けが完了する。
イメージとしては、透明な筒を1から順に並べておいて、個ボールの入った籠からランダムにボールを一個取り出しては筒1の中のボールの個数がになるまでボールを入れて、個になったら筒2にボールを個になるまで入れていくという感じ。
ボールの方の順番が変わるため、筒の順番は固定させておかなければならない。
また、筒に入れることによって、入れたボールの順番が分かる。
欲しいのは組み合わせだから、筒の中に入ったボールにおける順列の数だけ重複が存在する。
したがって、元の順列をで割ることによって、求めるべき組み合わせの数が得られる。
IPythonデータサイエンスクックブックに載っていた内容の紹介。
以下、言葉と記号を整理しておく。
ここでは、イカサマが疑われるコインの表が出る確率をとし、このコインを用いたコイントスに対してベイズ法を適用する。
定義として、コインを投げた回数を、そのうち表が出た回数をとし、この測定結果の集合をと表記することにする。(は回目に出た面を表す)
pは確率であるため、であり、一様な事前確率分布は、
と求まる。
ベイズの定理より、
最後は全確率の公式を用いた。
表が出る確率に対し、回コインを投げて回表が出る確率は、
で与えられる。
であるため、は、
したがって、事後確率は、
と求まる。
例として、の時、事後確率分布はそれなりに鋭く、「コインはイカサマである」と結論付けるのが尤もらしいと言える。
一方で、の時は分布関数がより広がっており、「コインがイカサマであるのが尤もらしい」とは言い難い。
古典的な調和振動は以下のように表される。
周期を用いて、この振動の(位置)期待値を取ると、
つまり、原点に多く存在している「ように」見える。
次に、標準偏差を取ると、
となり、「少なくとも」常に原点にいるわけではないことがわかる。
一方、原点からの距離の期待値は、
となり、やはり原点に質点がいることが多いわけではないことがわかる。
この「いることが多い」という分布関数的な表現を、「滞在時間が長い」という風に解釈し直すと、の区間に質点が滞在する時間は、
で明らかに発散してしまうが、振動範囲内の積分値は有限である。
これの2倍が一周分であり、それは周期に一致している。
したがって、分布関数的なものとしてが定義出来る。
振動の行きと帰りで運動は同じなので、半周期で規格化したを定義すると便利である。
この分布関数を用いて、平均、標準偏差および距離の期待値を求めてみる。
まずは平均だが、であるため、期待値はすぐにゼロとなり、前に求めものと一致する。
次に標準偏差を求めると、
となり、前に求めたものと一致する。
最後に原点からの距離の期待値を求めると、
よって、これも前の結果と一致している。
分布関数は「その位置に質点がいる確率(密度)」を表していて、それが滞在時間と綺麗に対応するのは直感に合っていて、とても気持ち良い。
無限級数を部分和に分解したときに、相対誤差がどのようになるかを考察してみた。
無限級数を以下のように定義する。
この無限級数を次の様に部分和で近似してみる。
この近似の相対誤差は、
更に、で元の無限級数に一致させるために、重み付けして和を取ると、
この相対誤差は、
また、一部の部分和のみを取る場合、
その相対誤差 は以下のようになる。
が1に極めて近いとき、が1からちょっと小さくなっただけで、相対誤差がかなり大きくなる(ゼロに近い=元に比べてすごく小さくなっている)。
この「一部の部分和のみを取る近似」を、 の範囲にまで拡張してみてみると、
の時、相対誤差はに収束するが、その様子が表れている。
量子力学における、部分和による繰り込みで、「繰り込む項を増やすとどうなるか」についての何となくイメージを掴みたくてやってみたが、「 をどれだけ1に近づけられるか」という視点で近似を眺めれば、最強発散する項だけ拾うのは理に適っているように感じた。
いつも公式を忘れるので、ここでまとめる。
Campbell-Baker-Hausdorffの公式を帰納法を用いて証明する。
帰納法を使えば、
したがって、一般の次数における微分係数が求まったため、Maclaurin展開より、
Campbell-Baker-Hausdorffの公式を(自由)電子系に応用する。
(電子)ハミルトニアンが第二量子化で次のように定義されているとする。
生成消滅演算子の時間発展は、ハミルトニアンが時間に依存しなければ、一般に以下のように書ける。
これらをCampbell-Baker-Hausdorffの公式を用いて計算すると、
よって、とすれば、
この結果を使って、(ゼロ温度における)greater および lesser 電子Green関数 を求める。
ややこしいが、
という風に見ることが出来る。